脳機能評価外来

認知症疾患医療センター

当院は佐賀県より委託された地域型認知症疾患医療センターとなっています。認知症に対する電話相談、受診相談、診断、対応、関係機関との連携、かかりつけ医研修会等行なっています。また、唐津市地域包括支援センターと共に認知症初期集中支援チームを形成して支援にあたっています。

令和5年12月にアルツハイマー病の抗アミロイドβ抗体薬であるレカネマブが発売されるに至り、センターとしてレカネマブにかかわる治療・相談等も行うことになりました。

脳機能評価外来とは

誰でも「もの忘れがあるので病院にいこう」と言われるといい気はしません。当院では認知症だけではなく脳卒中後の症状や外傷後の高次脳機能障害なども評価できるように脳機能評価外来という名称としました。少しでも気になる人は受診して頂いても構いません。脳機能評価外来は早期に認知症を診断して、発症予防、進行予防、治療、 リハビリ、福祉サービスの利用を行い、できるだけ長く在宅で通常の生活を送れるように援助する外来です。 認知症ではなく、手術が必要な病気や脳卒中、内科的な他の病気で治療の必要があることもありますので、 気になる人は一度受診をしましょう。診断後はかかりつけ医の先生から薬を継続して処方して頂いています。

脳機能評価外来事前問診票(PDF:190KB)

(医療機関様向け)

1)かかりつけ医と認知症疾患医療センターの連携に関する診療報酬について(PDF:142KB

2)認知症療養評価書(EXCEL:18KB PDF:109KB

TEL:0955-77-2611  FAX:0955-77-2722

診察の流れ

患者さん本人と話をした後に簡単に診察をします。その後、家族に症状を確認した後に血液検査、MRI検査、簡単な神経心理学的検査、心電図を行ないます。結果を説明して治療や支援を考えます。必要があれば脳血流検査(SPECT)や詳しい心理検査を追加します。

認知症について

認知症は急になるものではありません。
急に悪くなった場合は脳卒中や脳内血腫のことがありますので早めに頭の検査を行ってください。また、急に進行することもないので急に悪化した場合はせん妄状態を疑ってください。発熱や感染症、便秘、痛み、食欲低下薬の影響などが原因となることがあります。薬の副作用で認知機能が低下していないか確認してください。

認知症になる以前の状態で軽度認知障害(MCI)、主観的認知機能障害(SCI)、軽度行動障害(MBI)というものがあります。この時期に進行予防の治療を開始しましょう。また、気づかれてない脳虚血により認知障害が生じている人は皮質下性脳血管性認知症(SVD)と言われ、放っておくと重症の心・脳血管系の病気を起こしてしまうことがあります。 重症の疾患になる前に早めの治療をお勧めします。

認知症は社会生活の水準が低下する病気ですので自宅での状況をよく観察してください。また、複数の認知症が合併していることが多いので、症状が変化していくことがあります。新しい症状が出現しないか経過を見て下さい。認知症は薬を服用すれば終わりというものではありません。家族や地域の協力のもとに、 継続して最善の方法を考えていくことが必要となります。今後は誰もが安心して認知症になれる社会をつくっていくことが大事です。

こんな症状で悩んでいませんか?

認知症の種類・進行予防について